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Vol.72「もうすぐ春ですコンサート」智内 威雄

Vol.72 もうすぐ春ですコンサート

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2014年2月16日(日)

出演 左手のピアニスト 智内 威雄

プログラム

川上統「みちびき地蔵」
近藤浩平「海辺の雪」
ボルトキエヴィッチ「ウェディングソング」

智内威雄HP      http://tchinai.com/
左手のアーカイブHP  http://www.lefthandpianomusic.jp/

一音一音に想いをこめて       前原園代

 昨年6月、徳島出身の中村功さんより拝宮和紙の作品展を桜の庄兵衛で開催するとの案内状をいただき、始めてギャラリーにお邪魔しました。その時、受付でいらっしゃった奥野孝子さんに「こちらで4年前に智内さんのコンサートをされましたよね」とお声をかけました。私は智内さんが留学先のドイツから帰国した頃よりコンサート開催のお手伝いをさせていただいていたので、当時の彼のことで話が弾みました。「友人のお嬢さんから借りているピアノをお返しする時期がきたので、バイバイピアノコンサートをしようと思っているの。智内さんに声かけても大丈夫かしら?」と話が進み、このたび桜の庄兵衛で5年ぶりの智内威雄コンサートが実現しました。

 コンサートの当日は晴天に恵まれ、お庭の蝋梅が甘い香りを放ち、紅梅は一輪一輪と咲き始めていました。昨年末にNHKで智内さんの活動が取り上げられたことが影響してか昼の部、夕の部とも満席の盛況ぶりでした。会場では今回の演奏会でお別れするグランドピアノがステージの中央で智内さんの登場を待っているようでした。シューベルトの「アベマリア」で始まり、スクリャービンの「前奏曲と夜想曲」が最後の曲でした。左手のためのピアノ楽曲は100年を超える歴史があり、長い眠りから蘇った曲、また現代曲も含めて馴染みのない曲が多いので「リラックスして自然界のものを感じながら聴いて下さい」と説明を受け、目を閉じて聴いていると、光がこぼれてくるようなキラキラした雰囲気、水が清らかに流れているような感覚、地球上で共生している自然界のものたちが溢れ出てくるような愛おしさを感じながらピアノの音に心を寄せました。

 智内さんの左手の音楽は桜の庄兵衛の和の空間にとても合います。茶道のわびさびの世界のように凛とし洗練された美意識が共通していると思います。片手だけで演奏するので音数が両手に比べて少なく、一音一音を大切にその一音に想いがこめられています。桜の庄兵衛さんの重厚で安心感と温かみを醸しだす大きな梁と白壁に包まれて、珠玉の左手の名曲はより一層心に強く響いてきました。

 智内さんは留学中に脳が体の一部を制御できなくなる難病「局所性ジストニア」を発症し、左手の演奏者に転じて10年になります。今後の夢は障害の在る無しにかかわらず、両手・片手という垣根を超え、左手の曲の豊かな世界を伝え、音楽の一つの分野として確立したいと考えておられます。彼の高い志を皆さんと一緒に応援していきたいと思います。

 さて、すっかり大好きになった桜の庄兵衛さんは江戸時代からの歴史があります。阪神大震災で被害に合い解体する話も出たようですが、民家再生の専門家の力を借り、昔の姿をそのまま残した上で、客間をギャラリーに設え、コンサートや展覧会が開催されることになったとのことです。多くの人に来てもらえる場にしたいと思われた奥野ご夫妻の想いに共感し、その運営を協力する仲間の皆さんもとても素敵な方々です。会場設営は勿論のこと、休憩時間には紅茶と手作りクッキーを客席へ届けてくださるなど心の籠ったおもてなしは来場者にとって居心地のよい居場所となっています。ありがとうございました。これからも度々お邪魔しようと思っています。次回のコンサートを楽しみにしています。

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